体外受精治療方法

非配偶者体外受精の例

非配偶者体外受精の例

※卵子提供者(ドナーと表記します)、被提供者(レシピエントと表記します)

体外受精とは

体外受精・胚移植は、本来卵管が詰まっているか無い方のための治療法です。卵を採取して、精子と一緒にさせ、受精卵(胚)を作り、子宮の中に胚を戻す方法です。

通常体外受精

1.卵巣刺激

体外受精を成功させるためには良質の成熟卵を採取する必要があります。毎月排卵する卵が上質とはかぎらないからです。
そのため排卵誘発剤の注射を使用して卵巣を刺激し、多くの卵の成長を促します。卵巣刺激法にはいろいろありますが、刺激する女性の卵巣予備能力、実施施設によって方法が異なります。

Long法
脳下垂体の機能を押さえる点鼻薬を使って自然排卵を防ぎます。体外受精を実施する前周期の高温期7日目頃より開始し、月経3日目より排卵誘発剤を開始します。
Short法
点鼻薬を体外受精実施周期の月経開始2日か3日目より開始し、排卵誘発剤は3日目より開始します。
卵胞計測およびHCG投与
月経7日か8日目より超音波検査、血液ホルモン検査を行い、卵胞の発育を調べます。卵胞が成熟した日(主席卵胞径が18mm以上)に排卵誘発剤投与は中止し、同日夜にHCGという注射をして卵の最終成熟を促し、HCG投与の約36時間後に採卵します。通常、排卵誘発剤投与日数は7-10日です。自己注射という方法もあり、通院回数を減らすことも可能です。
アンタゴニスト法
点鼻薬に代わり、作用機序の違うアンタゴニストという注射を使用して自然排卵を防ぎます。卵胞発育の不均等を防ぐため、前周期経口避妊薬を投与することがあります。月経3日目より排卵誘発剤を開始します。月経7~8日目より卵胞計測と血液ホルモン検査をおこない、主席卵胞径が14mmに達した日よりアンタゴニスト皮下注射を開始し、主席卵胞が18mm以上に達する日まで毎日投与します(通常2~3日間)。その日の夜、HCGを投与して36時間後に採卵します。1個の主席卵胞のみが早く成長して、採卵数が少なくなることがあります。

2.卵の採取(採卵)

採卵当日は、朝から何も食べたり飲んだりしないように指示されます。採卵は静脈麻酔、あるいは膣への局所麻酔で、超音波診断装置の下で膣より針を刺し、卵を採ります。所要時間は約10~15分で、その後1~2時間の安静で帰宅できます。

3.精子の調整と媒精

採取された卵は、顕微鏡で成熟度を観察した後、培養器内で培養します。 この間、ご主人に精液を採取していただきます。提出していただいた精液から特別な方法で良い精子を選別して卵と一緒にします。 また顕微授精をする場合もこの時に行ないます。そしてまた培養器内に戻します。

4.受精の確認

採卵日の翌日(採卵後24時間)に顕微鏡で確認します。 正常の卵と精子であれば70%以上の卵は受精します。 しかし、精子の受精能力が低ければ精子の数が多くても30%未満の場合も珍しくありません。 まれに受精が遅れ翌日(採卵後48時間)に確認される場合もあります。 受精を確認した卵は新しい培養液の中に移し換え、さらに培養します。

5.受精卵を子宮内に戻すこと(胚移植)について

採卵後2~3日目に、良質受精卵(胚)は分割を始め4~8分割卵(胚)となり、5日目に胚盤胞になります。 この良質胚1個を子宮内に戻しますが、移植日は医師が判断します。

卵子提供体外受精

体外受精実施前月よりレシピエントの生理周期とドナーの生理周期を経口避妊薬で同期化します。ドナーの生理開始2日目よりShort法あるいはアンタゴニスト法にて卵巣刺激を行います。
レシピエントは経口卵胞ホルモン剤を使用して子宮内膜を作成し、ドナーの採卵日を待ちます。
ドナーの採卵日にはレシピエントの夫の精子が必要となります。採取した卵レシピエントの夫の精子で媒精します。この日よりレシピエントは黄体ホルモンの投与を追加開始します。
媒精翌日受精を確認します。採卵3~5日後にレシピエントに1個の胚移植を行います。移植しなかった良質な胚は凍結保存します。
レシピエントは胚移植後12日間ホルモン投与を続けた後、血中HCGにて妊娠の判定を行います。陽性であればホルモン投与を妊娠8週の終わりまで続けますが、その後は胎盤が形成されるため通常妊娠と同様になります。妊娠に至らなければ、次周期に同様のホルモン剤をレシピエントに投与して、凍結胚を移植します。

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